こいつは完璧に政治(法律整備)問題ですね。僕自身は改正貸金業規制法については黙視しています。
この改正法は自由民主党時代の安倍内閣時代から論争されている問題点でした。
改正にあたって慎重論を展開したのは、その時の金融庁の族議員(自由民主党)。
2006年に金融庁が提起した改正案では、特例金利(グレーゾーン)の廃止を九年間延期するというものでした。
その時はそのスタンスを思いっきりサポートされたましたね
今現在でも改正資金業法に反対されている方の論旨は、2006年当時の自民党族議員が述べた内容と変わりません。
①ヤミ金業者さんへの利用が増える
②逆に破産者が増える
以上の2点です。改正法施行以降の現在では
③過払い請求がまた増える
④クレカ換金業者さんの利用が増える。
です。
そしてその結果として、過払い請求や自己破産を業務とする弁護士さんや司法書士さんや、全く逆の立場のヤミ金業者さんやクレカ換金業者さんが儲かるということです。
この点は否めない事実ですね。ここ数年「法律事務所○○○」などのTVCMが頻繁に流れています。
福岡でも過払い&自己破産専門で、毎日大々的に新聞広告をされている司法書士の先生がいらっしゃいます。一度事務所にお伺いしたことがあるのですが、福岡市内の一等地でメインストリート沿いのビルの2フロアーオフィスです。スタッフは50人はいたでしょう。また別な司法書士事務所さんでもその同等か、それ以上のスタッフがいらっしゃるオフィスがありました。今はもっと増えているでしょうね。
それらのオフィスで有資格者の司法書士さんは、おそらく10人前後ではないでしょうか?増えたとしても20人いるかいないかです。20人の司法書士さんがいるオフィスなら、その他の無資格者のスタッフはおそらく80人位いるでしょうね。
無資格者のスタッフの方とは、個人情報保護法を遵守させている派遣社員かパートの方々と思われます。TVCMの弁護士事務所さんでは、電話受付さんを大々的に雇用されていますね。ああいう方々も派遣社員さんだと思います。
自己破産や過払い請求は、業務としてはシンプルなものです。特に過払い請求は手間もいらず、↑の派遣社員さんの事務処理でほとんど済んでしまいます。弁護士さんや司法書士さんの先生は、出来上がった書類に自分の印鑑を押すだけ。まさに稟議書に判を押す社長さんみたいなものです。現実的には書類の最終チェックだけしてる感じでしょうね。
ちなみに行政書士は自己破産申請はモチロンのこと、過払い請求も業務として出来ません。過払い請求については利息引き直し計算のみ会計記帳業務として出来るのですが、実際に裁判所に提出する行為を代理して行うことは出来ません。「代書屋」の業務として自分の知識を活かして書類作成代行までは出来ますが、その場合実際の書類提出やその後の処理はクライアントさん、つまりご本人がすることとなります。
裁判所や法務局への書類申請&提出は、法務省管轄の弁護士さんや司法書士の先生方の専門業務なのです。行政書士は総務省管轄の資格職業なので、書類申請やその後の処理はお役所さん相手の専門業務となります。お役所さんとは都道府県庁、市町村の役所、各種許認可を管轄する○○省○○局や所轄警察署などです。その他の例外として税務署への業務は、税理士さんとなります。
よく弁護士さんや司法書士さんの先生方と区別がつかない方がいらっしゃいますが、↑上記の点を把握すると理解し易いと思います。
過払い請求する際は、グレーゾーンを法定金利にひき直す計算から始めます。それから請求金額を算出して訴額(裁判所に主張する金額)を決定し、訴状をつくって裁判所に提出します。この一連の流れには全てパソコン上でフォーマットがあるのです。だから派遣社員さんはそのフォーマットに入力するだけです。他は貸金業者さんに計算入力する際に必要な取引履歴書を請求したり、完成した訴状を郵送したりする程度です。
ヤミ金業者さんでもない限り、ごく普通の貸金業者さんは弁護士さんや司法書士事務所さんにクレームをしたりしません。3年くらい前まではそれなりにあったでしょうが、今は大手消費者金融会社さんなどは過払い請求そのものが日常化してますから。大手都市銀さんの資本傘下となった金融会社さんなどは、その体面上大昔のナニワ金融道みたいなことはしません。
過払い請求する際の引き直し計算ですが、フォーマットはネットでも公開されています。それどころかご丁寧に訴状のサンプルまで公開されています。なので皆さんでもご自身でやろうと思えば出来るのです。ただし実際の業務は何でもそうですが、一般の方にとってはそれなりに面倒です。そこを逆手にとって弁護士さんや司法書士の先生方でもないのに、代行業務をする業者さんが去年あたりネットでよく見かけましたね。たまに摘発されたりもしてました。何しろその業者の方々の報酬料金は過払いで返還された金額の50%以上です。中には依頼者の方が知らないことを良いことに返還金額全額を勝手に懐に入れる業者さんもいました。依頼者の方には借金が消えただけでもありがたいと思う方もいらっしゃって、それにつけこむトンデモナイ業者さんでしたね。
ちなみに弁護士さんや司法書士の先生方の、報酬料金はおおむね返還金額の25%~30%のようです。その他にも手数料や着手金がかかる場合もありますが、先に挙げた違法業者さんのような法外な料金ではありません。
しかし業務そのものは裁判や土地登記などと違って専門性がいりませんから、スタッフに任せてOKでかつ件数は稼げる。いわゆる美味しい商売なのです。
つまり、TVCMを流して全国展開したり毎日新聞広告したりするのに見合う、またそれ以上の儲かるビジネスなのです。
30代前半くらいの司法書士の先生があんまり儲けすぎて、歓楽街での散財やお決まりの高級外車やブランド物漁りでまともな税務申告せず、脱税で新聞沙汰になったこともありました。弁護士さんや司法書士さんになった方は、もともと勉強が出来て真面目な青春時代を過ごされた方が大半です。
苦労して資格取得していきなりガッポリ儲かるようになると、30代前半の年齢なら真面目だった10代~20代の反動が出て、そうなるのも仕方の無い話かもしれませんね。
現在大阪府知事である橋下氏は府知事に立候補される数年前に、過払い請求で業務拡張している弁護士さんに対して
「事務員を雇えば誰でも出来る仕事で荒稼ぎし、とても弁護士のやる仕事ではない」
というような発言をテレビ番組でされていました。
僕はそこまで断言できませんが、資格士業も商売である以上難しいトコロではあります。
過払い請求についての業務の実態は、以上の通りです。
次回は過払い請求やクレカ換金、改正資金業法の根っこである話題をいつもの如くグダグダ所見をまじえながらやりたいと思います。
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